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エピソード15「もう、それは戻れない世界かもしれない。」[後編]

いろは「…………。」

目を開けるとそこはあまり変わっていなかった…変わってるとしたら。周りに人が沢山いることぐらい。

いろは「この人たち…ウワサから帰れなくなった人?みんな、幸せそうに眠ってる…」

正直怖い…ういに会えたら私もこうなってしまうんじゃないか…って…

??「………て…………」

いろは「っ!」

この声は!!私は体を勢いよく声のする方へ向ける。そこには一人の少女が立っていた。

いろは「うい……!」
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やちよ「うそ…こんなことって……」

鶴乃「!」

やちよ「本当に……本当にあなたなの?“みふゆ„」

みふゆ「久しぶりですね。やっちゃん、鶴乃さん。」

鶴乃「…………?」

私は不思議に思った。目の前にいるのは【梓みふゆ】だ。…でも、何だろう。

やちよ「どうしたの?」

鶴乃「ううん、何でもない。久しぶり…だね。みふゆ。」

みふゆ「そうですね。」クスクス

みふゆは口に手をあて笑っている。

鶴乃「変なことを聞くんだけど…本当にみふゆなんだよね?」

みふゆ「あら、鶴乃さん。悲しいことをいいますね。ねぇ、やっちゃん?」

やちよ「え?ええ。」

みふゆ「まぁ!?やっちゃんまで疑ってるんですか?!」

やちよ「だって、こんなにあっさり会えるだなんて思っていなかったもの。信用しろっていう方が難しいと思うわ。」

みふゆ「じゃあ、どうすれば信じてくれますか?」

やちよ「そうね。これから私の質問に答えて。あなたしか知らないはずの答えよ。それに正解したらあなたが【梓みふゆ】だって…私のたった一人のパートナーだって認めるわ。」

鶴乃「私、聞かない方がいい系のやつ?耳塞いどこうか?」

やちよ「空気が読めて助かるわ。お願い。」

鶴乃「ほい、来た!」

私はやちよに言われた通りに耳を塞ぐ。まぁ、結構聞こえてんだけど…
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いろは「うい…なの?幻でも夢でもなくて……本当に?」

うい「………。」

いろは「っ……!うい……うい!あなたのお姉ちゃんだよ!何で黙ってるの?ほら、一緒に帰ろう!」

何を言ってもういは黙ったままだ。でも、私ま諦めない。

いろは「このウワサから出れば今度こそ一緒に学校に行ける!お父さんとお母さんとまた4人で暮らせるよ!だから…帰ろう?ういの大好きなハンバーグだって何だってお姉ちゃん作るから!ねぇ手をとって……一緒にここを出よう?」

うい「…………。」

いろは「…………来て………」

え?なんて?

うい「運命を変えたいなら、神浜市に来て。この町で魔法少女は救われるから。」

魔法……少女?運命?

いろは「な、何を言ってるの?うい……?どうしてういが魔法少女のことを“知ってる„の?」

うい「運命を変えたいなら、神浜市に来て。この町で魔法少女は救われるから。」

まったく意味が分からない…まず、状況さえも呑み込めてないというのに…

ガガッ

次の瞬間…ういの姿が途切れ出した。
そして、壊れた機械の様に何度も言葉を繰り返す。

うい「神浜市ニ来て、魔法‰女運命変えル。魔法ショウ女運命‰える。神‰浜市に来て、ウン命変える。神浜市に来て、‰法少女変え‰。神‰市にキて、魔ホウ少女運‰、神浜‰に来‰、魔‰£女‰命変‰る。」

何度も繰り返される言葉に私は寒気が襲いかかった。
違う…誰?あなたは誰?

いろは「ういじゃない!何者なの!?ねぇ、答えて!」

私が言い放った直ぐ後に風が吹いた。風圧が強かったので私は思わず目を閉じた。目を開けたら誰もいなくなっていた。

いろは「今のは一体?見た目はういだった…でも…このウワサなんなんだろう……」

カイリ「環さーん!!」ブンブン

いろは「あ、カイリくん。」

カイリくんが手を振りながらこちらへ向かって来る。

カイリ「大丈夫でしたか?」

いろは「うん、何とか……ね。」

カイリ「あの、やちよさんと鶴乃ちゃん見てませんか?」

いろは「ううん、でも、ここに来てるはず!探そう!」

カイリ「はいっ!」
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やちよはみふゆに質問をしていった。最後の質問は『私と毎年、新年に書いていたものは?』と…どうやら手紙らしい…そして今、やちよがみふゆだと信じきったところだ。

やちよ「みふゆ、一緒に帰りましょう。こんな結界から出て、私たちが本来いるべき場所に。」

みふゆ「………….。」

やちよ「どうしたの?」

やちよが手を差し伸べるもみふゆはやちよの手を取らない。やちよは困惑している。見ていたらやちよが連れていかれる…私が何とかしなきゃ!

鶴乃「どうして、みふゆは黙ってるの?戻れない理由でもあるの?」

みふゆ「理由…ですか?」

鶴乃「うん。」

みふゆ「そう…ですね。こっちの世界に体が馴染みすぎてしまったせいでしょうか?」

鶴乃「馴染みすぎた?」

みふゆ「ええ、でも、二人が来てくれるなら大丈夫です!ここでずーっと一緒にいましょう。」

やっぱり何かがおかしい……

鶴乃「私…無理かな?うん、お店もあるし…」

みふゆ「そう…ですか。じゃあ、やつちゃんだけでも。」

やちよ「だ、だめよ…私はそっちには行けない……」

みふゆ「お願いやっちゃん…」

やちよ「だめ……やめて!」

みふゆ「ワタシたち、ずっと一緒だって…“約束„したじゃないですか。」

!!!

鶴乃「やちよ!!手を手を取っちゃダメ!!」

私の声は聞こえていないのかすっと手を伸ばす…このままじゃやちよが!

小さなキュウべぇ「モッキューーー!」

三人「!!」

小さなキュウべぇ……ということは!

いろは「やちよさん!しっかりして!行っちゃダメです!」

やちよ「…………!」

みふゆ「やっちゃん、はやく。こっちに来て下さい。」

カイリ「やちよさん!!」

みふゆ「やっちゃん…来てくれないとワタシ“恨みます„よ?」

その言葉にやちよは『え?』となる。
多分分かってるんだ…みふゆは間違っても自分に“恨む„なんて言わないってことを…

やちよ「あなた、みふゆじゃないわね?」

みふゆ「やっちゃん、何を言って……」

やちよ「それでも、もし、まだ、みふゆだって認めろと言うのなら………そうね。環さんか麻倉くんを“倒して„みせて。」

鶴乃「やちよっ?!」

やちよ「この子達にやられるようじゃ私の知ってるみふゆじゃないわ。」

カイリ「やちよさん!!」

やちよ「ごめんなさい……あなた達に甘える形になってしまって…お願いこの偽物を倒して……今の私じゃ上手く戦えそうにないから…」

いろは「分かりました…私がやります。」チャキッ

鶴乃「いろはちゃん……」

カイリ「危なくなったら加戦しますから。」

いろは「うん。」

私はみふゆさんの前に立つ。

みふゆ「あら、本当にやる気なんですね?」

いろは「やちよさんがいないと困るので…それに一緒にウワサを調べるって約束したから……」

みふゆ「分かりました。あなたがその気ならお相手しましょう。」

少しの沈黙が流れる。

ザッ

みふゆ「はっ!」

先制攻撃!!武器はチャクラム……動きは早いけど……一つだけなら見切られる!

サッ

見切れた!って、ええ?!分身した?!

いろは「くっ!」

みふゆ「そっちじゃありませんよ。」

いろは「な!!」

ザッシュ

いろは「っ!!」

何今の?!武器がどんどん増えていった!?

みふゆ「私の得意とするのは幻覚です。さぁ、あなたにどれが本物か見切れますか?」

いろは「これ以上…やちよさんを惑わさないで下さい!!」

みふゆ「あらあら、惑わしてるのはあなたの方でしょう?あなたやっちゃんのなんなんですか?」

いろは「え?」

みふゆ「ワタシはやっちゃんの親友……お互いを捨てられない唯一無二の幼馴染み…“あなたが割って入る隙なんてない„んですよ?」

いろは「あなたがやちよさんの大切な人なのは分かりました。でも、あなたもやちよさんが大切なら困らせるようなことなんてしないはずです!」

みふゆ「どういう意味ですか?」

いろは「そんな歪んだ形で一緒にいたって幸せになんかなれないよ!!」

どれが幻覚とかどうでもいい…全部突破しちゃえばいいんだ!!

いろは「届け!ストラーダ・フトゥーロ!!」

私が放った矢はみふゆさんに当たりみふゆさんの姿は消えた。

鶴乃「やっぱり、みふゆじゃなかったね。」

いろは「私が会ったういも偽物だった……」

カイリ「僕は…よく分からなかったです。」

やちよ「また、みふゆの捜索はふりだしね…」

あ、やちよさんのソウルジェム…

ポウ

やちよ「環さん?!」

いろは「ソウルジェムに穢れが溜まっていたので…」

やちよ「溜まっていたって……それはあなたも同じなのに!!」

いろは「私よりもやちよさんの方が酷かったから。」

やちよ「あなたお人好しがすぎるわよ!」

いろは「す、すみみせん、迷惑でしたか?」

やちよ「………いえ、私が最低だったわ……ありがとう、環さん。」

いろは「はいっ!」パァァァ

やちよ「それに嫌な役まで押し付けてしまったわね。」

カイリ「そういえばあの人がやちよさんと鶴乃ちゃんの会いたかった人ですか?」

鶴乃「うん、でも、やちよにとってはもっと大切な人…」

やちよ「あの子は私の大切な幼馴染みなの……」

いろは「そう……なんですね。」

幼馴染みか……私にはいないけど……でも、昔、何年かだけ遊んだ“男の子„がいたな…今、何してるだろう?

鶴乃「やちよ、元気だして行こう?」

やちよ「ええ。」

私もやちよさんも……大切な人を探している……

やちよ「………。」

うい……ようやく会えたと思ったのに……いつになったらあなたにたどり着けるんだろう……
2020/09/30 18:44更新 / 夏倉 天
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■作者メッセージ

今日も読んで頂きありがとうございまぁぁぁぁすっ!!!今回は長めです!!いやぁ、首が疲れます(笑)

さて、いろはちゃんが少し意味深的な言葉を浮かべてましたね!それが今後の物語に関係するのか!?
また、この続きを今日のどこかで更新しようと思いますので読んで頂けると嬉しいです!
それではまた!ふんふん♪


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