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エピソード31ひとりぼっちの最果てのうわさ」【前編】

大会が終わり、暫く平和な日々が続いたハンバーガーショップに友達と食事に行ったある日。

「あの、麻倉くんは“透明人間のうわさ„をご存知ですか?」

「いや、知らないなぁ」

僕と一緒に食事に来たのは【志築瞳】。僕のクラスメイトだ。

「どんなうわさ?」

「簡単に説明しますと……」

「うん」

「そこにいるのにいないと思われるんですって」

「へぇー」

ちょっと分かりづらいけど……

「まぁ、うわさですからあんまり間に受けない方がいいですよ」

「う、うん」

まぁ、僕らは真に受けることしかできないんだけどね。

…………そこにいるのに見えないと思われる……か……そう言えば……
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数日前

『あはははははっ!』

『何それ! ウケるぅーー!』

女子って元気だな。
楽しそうでいいな。

『そういえばさぁ……』

『んー?』

『二葉さんってさぁ、いるのかいないのか分かんないよね?』

『あー、それなぁ』

悪口か……そういうのあんまり好きじゃないな。

『学校にいても当てられなさそう』

『羨ましいーわぁ』

……。
懲りない女子トーク。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
水名の方の学校だな、あの制服。
今度詳しく聞きに行こう。
怖いからシアちゃんと!

「そろそろ切り上げましょうか?」スクッ

「そうだね」スクッ

僕と瞳はお金を払い外へと出る。
次は何処へ行こうかと歩いていると瞳が少しつまづく。

「きゃっ!」

「だ、大丈夫?」

瞳がつまづいて倒れそうになったので僕は瞳に心配の一言をかける。

「ご、ごめんなさい……」

「大丈夫だよ、僕たちも前を見てなかった」

僕は目の前の二つ結びで透明感のある緑色の女の子に一言いうと瞳が

「誰と話してますの?」

「え?」

見えないのか?

「っっ!」ダッ

「ちょっ!」

「麻倉くん?」

「ごめん、瞳! 今日はもう帰るよ!」

「ええ……」

タッタッタッタッ

「くそ、どこ行った?」ハァハァ

「っっ!」サッ

「待って!」

は、速い……僕が遅いのか?
って、どこ上ってるの?!

「危ないよ! 電波塔の上なんて!」

「くっ!」ダッ

「落ちっ!」
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「“電波少女のうわさ„?」

「うん」

「どんな感じなの?」

私は鶴乃ちゃんからうわさの話を聞く。

「電波塔の下でスマホを耳に当てると泣いてる女の子の声が聞こえるんだ……でも……」

「でも?」

「泣いてるんじゃなくて“笑ってる„んだって」

「ええ?!」

「あまり詳しくは知らないんだけどね。他に何かあったらまた教えるよ」

「うん」

「それじゃあね!」

「うん!」

電波少女のうわさか。

私は万々歳を出て暫く歩いていると電話がかかってくる。

「えぇっ!? 警察?」

私は警察からの電話に戸惑いを隠せない。
とりあえず電話で聞いた警察署に向かおう。

「フェリシアちゃん!」ザッ

「いろは……」

「あなたがお友だち?」

「は、はい」

「その子、縄張りとか言っていたけど危ないことはやめてちょうだい」

「はい、すみません」シュン

凄く怒られた。

「はぁ……」

「なぁ、いろは」

「はぁ……」

「いろは!」

「ん?」

「何で聞かねーんだ? 喧嘩したこと……迷惑だったろ?」

「………」

私は少し目を逸らし

「フェリシアちゃんは私とやちよさんを庇ってくれたんだよね?」

「っっ! ……だってアイツらムカつくんだよ……」

「じゃあ、大丈夫だよ。 きっと喧嘩もそのうちなくなるよ」

「……そうか。……なぁ、電波塔この近くなんだよ」

「え?」

「いかね?」

私はフェリシアちゃんと電波塔へ向かった。

「確かここで電話を聞けば……」

電話を耳に当ててると声が聞こえてきた。

笑っている声。

楽しそうな声だ。

「聞こえた」

「オレも」

ひとまず今日はみかづき荘へ帰った。
そして私は衝撃の知らせを受ける。

「えぇ!? カイリくんまだ、帰ってきていないんですか!? もう二週間ですよ!?」

「ええ、電話も繋がらないのよ」

どういうことだろう。
私はずっとそう思いながら夜を過ごした。

翌朝、差出人不明のメールが届いていた。

“あなたは魔法少女ですか?„と
2021/03/14 13:59更新 / 夏倉 天
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